篆刻事始め

私の篆刻作品を記録してある「印譜卷壱」の最初のページには1984年(昭和59年)6月23日(日)付けで最初の篆刻作品が押してあります。これが、私が篆刻を始めた時の作品です。

当時は、今(※注)と違って、郊外型のショッピングセンターはほとんどありませんでしたから、水戸市の郊外に住んでいる私たちにとっては休みの日に水戸の中心街にあるいくつかのデパート(今ではたったひとつになってしまいましたが)にショッピングなどに出かけるのは楽しみの一つでした。昔のことで記憶も怪しいですが、多分、印譜にあるその日付から1週間前の日曜日(6月16日)に、水戸市の中心街の京成志満津デパートで開かれていた「中国物産展」で篆刻セット一式を買ってきたのがそもそもの始まりです。

それまで特に篆刻に興味を持っていたわけでもないですし、書道が趣味だったわけでもありません。強いて言えば、漢字の成り立ち等文字一般に対する興味は強い方だったかもしれません。何かを彫ると言うことでは、年賀状のための木版画はよく彫っていたと記憶しています。 とにかく、その後、篆刻関係の書籍などは沢山買ってきました。先生にはつかず全くの自己流でやってきましたが、始めてから早くも四半世紀以上が経過したので今では自分の趣味の一つであると広言しています。 今まで彫ってきた印を分類するならば、氏名等を彫った印が一番多く、他に年賀状用の印と展覧会用の作品があります。展覧会といっても同好の者たちの会ですから特に審査などがあるわけでもありません。まずは、展覧会用に彫った篆刻作品からご覧に入れます。

※注 「篆刻」のページは2010年ごろから書き始めたものですが、現在ホームページ全体の改訂作業とサイト移転作業を行っています。これらの作業を行っている「今」は2017年ですが、文章の中には最初に書いた時点を基準にしてあるところが多々あって混乱するかもしれません。必要に応じて読み替えていただければと思います。