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どのような光学素子(レンズ、ピンホール、ゾーンプレートは、・・・)を使っても(大きさの無い)一点から出て来た光を(大きさの無い)一点に集めることはできません。ピンホールを使った場合、一点からの光の集まる領域(点光源の像)はかなり大きくなってしまいます。これに対して、レンズやゾーンプレートは広がった光を再び収束させる機能があるので一点から来た光の集まる領域はかなり小さくなります。ところで、望遠写真では標準撮影に比べて、画角(カメラから見た時に被写体の収まる角度領域)が狭くなるので、その範囲に収まる点光源の像の数はとても少なくなってしまいます。要するに、分解能が著しく悪くなってしまいます。そのため、ピンホールを使って望遠写真をとるのは困難であるということになります。これに対して、ゾーンプレート写真ではゾーン数をあげることで点光源の像の像の大きさを小さくすることができますから、レンズの時と同じように、焦点距離を長くして望遠写真を撮る事が比較的簡単にできるのです。実際、ゾーンプレートは高い精度と高い倍率の求められる天体望遠鏡への利用が研究されています。もっとも、このホームページで扱っている様なゾーンプレートではあまり長い焦点距離のゾーンプレートは現実的でないので、以下に示す写真は、焦点距離が200mm と 300 mm のものです。ただし、撮影に使ったカメラはフォーサーズ規格のカメラですから、フルサイズ規格のカメラの画角に換算すると、焦点距離が 400mm および 600mm のレンズによる望遠撮影に相当します。
したので写真の内、茨城県庁ビルとねこ人形のゾーンプレート写真は、比較のために、焦点距離が300mmのものと50mmのものを載せてあります。また、はに丸タワーの写真は焦点距離が200mmのゾーンプレートを用いていろいろな距離から撮影したものです。